ウッドデッキにブドウ棚を作ってみた

★ウッドデッキの活用法を考える


我が家の庭にはウッドデッキがあります。

庭の半分くらいがウッドデッキです。リビングから直接出られるので、室外のリビングのような感覚で活用できています。

 ウッドデッキを作ってみた

ウッドデッキを作った後に、ウッドデッキの上にパーゴラも作りました。

ウッドデッキと一緒に作ればよかったのですが、うまく作れるか不安もあったので、ウッドデッキの成功を見届けてから、実行しました。

 ウッドデッキにパーゴラを載せてみた

おやつどきや、ごはんどきにも、ウッドデッキに出て過ごすことがあります。

それくらい、我が家の生活に根付いた場所になってくれました。

そんなウッドデッキを、より愛着の湧く場所にしたいと考え、ウッドデッキの脇にブドウを植えました。

ブドウがウッドデッキの天井を這うことで、夏の陽ざしを遮ってくれそうだし、実りも楽しめると考えました。

 枕木風の資材で花壇を作ってみた

ブドウが成長して、パーゴラに到達するには、2~3年かかるようです。

なので、到達する前に、ブドウが誘引できるように準備しようと考え、ブドウの誘引に使える資材を調べました。



★ブドウが這うウッドデッキを目指して


ブドウの誘引には、エクセル線という太めのひもが使われることがあるそうなので、それを買うことにしました。









太いひも状の線です。対候性が高く、強度も鉄線の2倍だそうです。

このエクセル線を張り巡らせて、それに誘引する計画でいこうと考えました。エクセル線は、ステンレスのヒートンで固定します。




ブドウは、つる科の植物で、棚を作ったりして栽培することが多いです。

そもそも育てられていたヨーロッパは、日本と比べて雨が少なく空気が乾燥しているので、日本のように屋根を作らなくても、管理ができるので、垣根型にされることが多かったようです。




対して日本は、雨が多く、花や実に雨が付くと病気になりやすいブドウを守るため、屋根をかけて、その下に棚を作り、ブドウを栽培することが多かったようです。

ヨーロッパ産と比べて、欧米雑種と呼ばれる品種は雨に強いことが多いので、それほど気にする必要はないようです。




我が家のブドウは、欧米雑種のスチューベンなので、今のところ屋根はかけていません。

パーゴラの下にエクセル線を張って、そこにブドウの枝が這うように計画を立てて進めていこうと思います。

ネットショッピングで注文したエクセル線とヒートンが届いたので、実際の作業に入っていきたいと思います。そもそもは、パーゴラ自体にブドウを這わせたかったのですが、将来的に屋根を付けたくなった時に、屋根とブドウとの距離が近すぎて高温になってしまう心配があったことと、ブドウが高くなりすぎて、誘引などの作業をしにくくなりそうだったことから、あきらめてエクセル線を使おうと考えました。



★エクセル線を張るために


けれど、エクセル線を付けてブドウを誘引することを考えてパーゴラは作っていません。

というか、ブドウを這わすことも考えずに作ってあります。なので、エクセル線を張るには、多少調整が必要な所がありました。


逆光の中で撮ったので、分かりにくい写真で申し訳ありませんが、パーゴラの縦向きの柱は、家側、真ん中、フェンス側の3か所で、支えられています。

それぞれの位置で、支えられることで、たわんだりゆがんだりすることなく、その位置をキープしています。


図に表すとこんな感じですね。パーゴラの真ん中と、フェンス側では、このように、横方向の柱で縦方向の柱を支える構造になっています。

対して、家側では、壁に穴を開ける関係上、柱にシンプソン金具を取り付けて、柱を支えています。



イラストのグレーで描かれた金具です。



裏からネジうちなどをしなくても、柱を支えることができるので、便利な道具だと思います。

日本建築のち密さや精巧さとはかけ離れてしまいますが、ウッドデッキだったら、許容範囲かなと思います。

こういう構造になっているために問題が出てきます。ブドウのつるを、高低差なく一直線になるように這わせたいとすれば、フェンス側と真ん中の横方向の支えの柱が一番低い位置に来るので、ブドウのつるもその位置に這わせるのがいいことになります。 


問題は、家側の柱で、このままでエクセル線を張ると、家側の柱だけ、縦方向の柱と横方向の柱が同じ高さなので、その部分だけ、ブドウの這う位置が高くなってしまいます。

硬いと作業がしにくいし、見た目にもいびつになってしまうので、その辺りを調整して、作業に入っていきたいと思います。

ある程度、構想が固まったので、作業開始です。まずは、家側の柱の高さが高いという問題を解決していきたいと思います。


この位置ですね。右側が家側の柱です。左側の柱と高さがそろっているのですが、他の柱はこのようにそろっていません。


これが、真ん中の柱です。ここも別のシンプソン金具で固定してあるのですが、横方向の柱が支えになって、その上に縦方向の柱が載っています。

そして、同じ写真の奥側がフェンス側の柱です。

使っているシンプソン金具は違いますが、横方向の柱の上に、縦方向の柱が載るところは同じです。

シンプソン金具は本当に便利です。



特に、私のような精度を求められるち密な作業が苦手な者にとっては、ありがたい金具です。

屋内などで、こういうラフな金具が見えるのはどうかと思いますが、屋外だったらアリでなないでしょうか。



★高さ調整


話が戻りますが、室内側の高さ調整のために、板を取り付けたいと思います。


この板は、パラジュというウッドデッキ用のハードウッドで、我が家のウッドデッキを作ったときに、床材として使った物の端材です。

ハードウッドなので雨に濡れても腐りにくいだろうと思って採用しました。硬いので、下穴を開けています。


パーゴラの縦方向の柱の、家側の方に、この板を取り付けました。

高さは、下側が横方向の支えの柱とそろうようにしています。パーゴラの両サイドに取り付けました。


そして、その板の下にドリルで穴を開けます。ヒートンを入れるための穴です。

穴を開けていなくてもねじ込めないことはありませんが、ハードウッドだと、けっこう硬いので、下穴があった方が楽にねじ込めました。


こんな風にヒートンが入りました。このヒートンの輪の中をエクセル線が通っていって、ブドウを誘引するための支えになります。


こんな感じに通していきます。ピンと張ってほしかったので、ヒートンの周りを1周回しています。


紐どうしの結合する部分をどうしようか悩んだのですが、また改良するかもしれないので、結んだりはせずに、絡めておきました。


線が細いので、見えにくいですが、50cm間隔くらいでエクセル線が交差しています。


あとどのくらい伸びるのかわかりませんが、勢いよく伸びてきたスチューベンの枝を誘引してみました。

何年後かには、ブドウが収穫できるようになればいいなぁと思っています。

スプーンとバターナイフを作ってみた

★庭のオリーブの木


我が家の狭い庭には、オリーブの木が植えてあります。

家を建てた後に、ホームセンターで庭木を見ていたらオリーブの木の雰囲気が気に入ったので、苗木を植えたらかなりのスピードで大きくなりました。


オリーブをメインに撮った写真ではないなので、写りはよくないですが、この木がオリーブです。

植えたときは小さな苗木だったのに、みるみる間に大きくなりました。今では、もっと大きくなっています。

別の種類のオリーブを2本購入したのですが、もう片方は、途中で植え替えをしたこともあって、まだ小さいままです。

木が大きくなるためには、根がしっかり張る必要があるのだと実感しました。

このオリーブの木は、毎年かなり成長します。しかも葉っぱや枝の量も多いので、剪定が必要です。

植木屋さんなどに頼むと、けっこうなお金がかかるようなので、毎年2月~3月ごろに自分で剪定を行っています。

素人の剪定なので適当ですが、とにかく枝の量を減らすために、混みあっている枝は片方を根本から切ります。

あと、剪定できる高さに納まっていてほしいので、上の方に伸びている枝も、届かなくなる前に切ります。

太くなりすぎると管理が難しくなるので、大きくなりすぎた幹も、ある程度の本数を残して切っています。

毎年が強剪定なので、剪定枝はたくさん出てきます。1cm未満の細いものは使い道がないので、家の裏で自然に返るのを待っておきます。

太いものは、乾燥させれば、ピザ窯用の薪として使えるので、適当な長さにカットして、薪棚で乾燥させてあります。



★オリーブの枝で何か作りたい


今回、DIYで使おうと思ったのは、中途半端な枝です。

自然に返すには時間がかかりそうだけど、薪としては細すぎる枝を何かに使えないかとストックしてありました。

乾燥途上ではあるのですが、工作に使うならいいかなと思ったので、妻に何か作りたいものはないか聞いてみました。

返ってきた答えが予想外でした。スプーンやバターナイフなどの食器を作ってはどうかと言うのです。

調べてみたところ、オリーブの木は、お皿やまないた(カッティングボード)などにもよく使われているようで、食器には向いている木のようです。





木目に特徴があるので、工場で作られる大量生産品とは違う魅力があります。

でもお皿やカッティングボードを作るほどに太くしようと思ったら、何年もかかってしまうので、今回はスプーンやバターナイフに挑戦してみようと思います。



★スプーンとバターナイフを作ってみよう


使えそうなサイズの枝を探してみました。するとスプーンを作れるような枝がないのです。

スプーンの救う部分は、思った以上に太さが必要で、その太さをクリアできるような枝は、薪棚に行ってしまっていて、ここにはありません。


仕方がないので、バターナイフはオリーブの剪定枝で作るとして、スプーンはSPFの端材で作ることにします。


まずは、どんな形になるのか、実際に木にかいてみました。身近なスプーンを参考に、なぞっただけですが。


大まかな形を取るまでは、のこぎりなどを使って切っていきます。

仕上げでは削る予定ですが、どうでもいい部分まで削ると時間もかかるし、途中で飽きてしまうと思ったので、まずは不要な部分だけカットしました。


カットしました。小学生の工作のようです・・・。

こんなスプーンだったら使いたくないと私も思います。

でも、これで完成ではないので、整形しながら、削っていきたいと思います。


削り作業には、ルーターを使いました。

トリマーと同じような構造で、モーターが小さいためか、パワーはトリマーほどありませんが、その分安全に細かい作業ができます。

歯医者さんになって、歯を削っているような気分になります。




細か削って形を整えるのにいい道具だと思います。

彫刻刀で削るより、時間はかかりますが、きれいに仕上がります。


スプーンの先端部分を削るのに時間がかかりそうだったので、ここは彫刻刀を使いました。

彫刻刀の彫り跡は、でこぼこになってしまうのですが、それを後からルーターで整えたいと思います。


だんだん形が整ってきました。

いびつな所もあるし、手にとげがささりそうですが、スプーンとして使えないことはなさそうです。


もう少し集中して、リューターで削り続けました。前以上にスプーンらしさが出てきました。

スプーンの形が良い感じに整ってきました。



★硬い木でバターナイフは作れるのか


仕上げは最後にするとして、この辺りでバターナイフの作業も進めていきたいと思います。

バターナイフ作りで心配なのは、木の硬さです。

木は種類によって硬さが違います。

ウッドデッキなどを作るときにハードウッドといわれる樹種は、「硬い木」ということになると思います。

木の名前でいうと、「ウリン」や「サイプレス」などになるでしょうか。




木の色や、肌触りなどは、それぞれの木によって違いがありますが、ハードウッドと呼ばれる木は、実が詰まっていて硬く重いです。

ものによっては水に沈むほどの質量があるようです。

それほど硬くて実が詰まっているから、水が染み込みにくく、水が染み込みにくいから腐りにくいので、外で雨ざらしになるところで使うには、適切な木材だと思います。

我が家でも、ウッドデッキを作るときには、ハードウッドを採用しました。

ウリンやサイプレスなどの高級品は、予算的に使えなかったので、名前の通っていない安い木材を探しましたが・・・。

ソフトウッドといわれるSPFなどで、ウッドデッキを作っても、水を含んだところから腐朽してしまい、長持ちしないことが多いようなので、値段は高くても、ハードウッドで作っておいた方が、結局は安く済むことが多いようです。

木の話が長くなってしまいましたが、バターナイフに話を戻します。バターナイフはオリーブの木でつくる予定です。

このシリーズの初めの方でも紹介したのですが、オリーブの木は、食器や調理器具にも使われる樹種です。そういう所で使われるということは、水に当たっても腐りにくいということです。

面白い模様をしていると思うのですが、こんな模様になるということは、木の中でも場所によって、硬さなどが違うということじゃないかと思います。

そして、水場で使わているということは、木が硬いということになるのではないのでしょうか。

そう考えると、SPFでスプーンを作ったようには、簡単には仕上がらない気がします・・・。

ブツブツ言っていてもはじまらないので、バターナイフ作りを始めていきます。

まずは、枝選びからです。枝選びにも、苦労しました。

そもそも、バターナイフを作るためにオリーブを育てているわけもないので、オリーブの枝は、葉をできるだけ太陽に当
てるために上へ上へと向かっていきます。

そんな枝の中でも、不要な枝が剪定枝なわけで、不要ということは、形が貧弱だったり、曲がっていたりすることがおおいのです。

その中からできるだけまっすぐで、ある程度の太さのあるものを選ぶのに苦戦しました。


苦労の末、この枝を選びました。根本は、大きな枝から切り出したので、その根元部分だけ太くなっています。

パッと見、スプーンに使えそうに見えますが、枝の奥の方だけが太いので、スプーンは無理です。

この枝が、手持ちの剪定枝の中では一番まっすぐに素直に生えてくれていたので、この枝を使うことに決めました。

SPFでは、ルーターを使って作業を進めていたのですが、ルーターは小さくて細かな作業がしやすい反面、パワーが足りないように思います。
細かな作業がしやすいので、本当に便利な道具なのですが、大きく削るには、時間がかかります。

しかも、前回の投稿で紹介したとおり、今回使うのはオリーブの木なので、硬くて余計に時間がかかるかもしれません・・・。

そこで今回は、トリマーを使うことにしました。




トリマーはルーターと似ている道具ですが、大きくて反動も大きいので、削りたい板の上に置いて使います。

太さ的にも回転数的にも、手に持つ道具ではありません。なので、今回の使い方は、自己責任の上でおこなっております。


トリマーの固定のためのカバーを外すとこのようになります。

この状態のトリマーを手で持って、枝を削っていきました。

慎重に、慎重に、ゆっくりゆっくり進めていったので、ケガはしませんでしたが、心臓の縮む思いでした・・・。


全然バターナイフらしくなっていないのですが、元の枝の状態から考えると、かなりの進歩です。

やはりオリーブの枝は硬く、ルーターだったら、モーターが焼き切れてしまっていたかもしれません・・・。

でも、とりあえず大まかな整形ができたので、後はリューターと手作業で進めていきたいと思います。

次にこの枝をルーターを使って、整えていきます。

我が家のルーターは安物なので、結構時間をかけた作業になりました。

早く削り終わりたいとは思うものの、削りすぎては、ナイフとして役に立たなくなってしまいます・・・


目標は、持ち手の部分は握りやすく、ナイフの刃の部分は、一直線で、バターを塗るときやすくうときに、残さずに塗ったりすくったりできることです。


がんばって削っていっています。が、この形では、包丁か、散髪屋さんの髭剃りのようですね・・・。もう少し形を整えていきます。


集中しすぎて、ナイフ部分に段差ができていますが、それっぽくなってきたように思います。難しいのが、オリーブの硬さで、全体的に同じくらい硬いといいのですが、部分によって柔らかく、他の所は硬い、という感じです。

硬いからと思って念入りに削っていると、削れやすくて、どんどん削れてしまう所もあります・・・。

ただ、これ以上すると、取り返しのつかない所が出てきそうなので、ここから形を整えていくことにします。


紙やすりをかけてみました。ツルツルになったのではないのでしょうか。


★仕上げはピーナッツオイルで


さらにこのままでは、水が染み込んでしまうので、ピーナッツオイルを塗っていきます。



ピーナッツオイルは食用にもなるので、安全なうえ、乾性油といって、水分は乾燥するので、べとべとしていない状態で使うことができます。


ピーナッツオイルを塗ってみました。色が付くわけではないので、見た目の変化は大きくありませんが、手触りが滑らかになりました。


SPFで作ったスプーンですが、木目がとってもきれいです!!縁がでこぼこしているので、スープを飲むと、縁からこぼれてしまいそうですが、素材のやさしさが出ていて愛着がわきます。


前回作ったお皿に置いてみました。優しい風合いに仕上がってよかったです。