喫茶店の看板を作ってみた 完成編

★屋外に置くので対策をします


DIYをしていて、感じることですが、屋外に置くものは雨水の対策が必要になります。対策として、木材保護塗料などを塗布することが多いです。




キシラデコールは有名な木材保護塗料です。値段も高いので、買うのがためらわれますが、質は高いように感じます。

きちんと塗料を塗っていても、劣化の激しい所と、劣化しにくい所に分かれます。

劣化しやすい場所の特徴としては、地面に水平になっている所、太陽・雨の当たりやすい所だと思います。

考えれば当たり前のことなのですが、水平になっていれば、水がそこにたまってしまうし、太陽が良く当たれば紫外線劣化も進みやすくなります。また雨が良く当たれば、塗料をいくら塗っていても、木に染み込む水も多くなります。

実際に家の庭でも、劣化によって雨漏りがしてしまい、修繕をしないといけなくなった収納庫がありました。

 庭の収納庫に屋根をつけてみた

そういう経験から考えて、


この場所に設置する看板の裏側は、それほど神経質に劣化を心配しなくても大丈夫な場所だと判断しました。


なので、裏側はこんな感じです。白い板が、休業日用の看板で、それを2本の板で支えてあります。

支えがなくても、枠にはめているので、ずれることはないと思うのですが、念のため。

またこの2本の板は、単管パイプと看板本体を固定する役割も担っています。


まだ付けかけですが、看板の上部は蝶番をつかって開け閉めする形状です。


裏側から見るとこういう感じです。

先ほども書きましたが、木材が劣化しやすいのは地面に水平で太陽・雨の当たりやすいところですが、この看板でいうと、今蝶番でつけたこの板は、すべての条件に当てはまることになります。

そこで、この板はウッドデッキの残りのハードウッドを使いました。

 ウッドデッキを作ってみた

ハードウッドなら、木の密度が高く水が染み込みにくいため、他の材料(SPFや合板)に比べれば、劣化に強いはずです。

劣化しやすい所にハードウッドを使ったことで、全体的な劣化のスピードがそろえばいいかなと考えました。



開けてみると、こんな感じです。



歪みなく取り付けられたので、開け閉めもスムーズです。

ハードウッドなので、重みもあるため、風で蓋が開いてしまって、中が水だらけ・・・ということもなさそうです。



前から見るとこんな感じです。

ポリカーボネート板も、経年劣化でだんだんくすんでしまいますが、貼ってすぐはきれいですね。

ポリカーボネートの販売サイトによると、ガラスより透明度が高いそうです。


ただ、素人DIYだと、作業中に指紋を付けちゃったり、木の粉が飛んだりして、途中から台無しになることが多いです・・・。



★コーキング作業


ポリカーボネート板は雨水が中に入りこまないための対策なので、外周部分にはコーキングをしておきます。

コーキングとは、水を扱う場所で水漏れしないようにするために行う、コーキング材というネチョネチョしたものを、塗りつける作業です。




シーリング材と言われることもあります。どちらにしても水漏れを防止するための資材です。

実際にコーキング材を付けていきます。

ただ、僕はこのコーキング作業が苦手です・・・。

自分の兼ね備えている、そそっかしさも短気さも、コーキング作業の邪魔をしてしまいます。

まずは、コーキングのための養生が甘くなりがちです。

コーキングのためには、コーキング材が必要ない所につかないように、マスキングテープなどで両側を覆う必要があります。

うまくつけておかないと、隙間などから漏れることもあります。僕は、この作業でよく隙間を作ってしまいます。

また、コーキング材を専用のコーキングガンで隙間の上に流していくのですが、そのときにも、他のものに気を取られてしまってずれたりします。

コーキングとのセットのようですが、奥の金属がコーキングガンです。下のレバーを引くと、少しずつ先端からコーキング材が出てきます。

次に、コーキングを指やヘラでならすのですが、そもそもはじめに塗る量が多すぎて、指ですくっていると、大量に余りが出てしまい、マスキングテープの外側に付いてしまったりします。

最後に、乾ききる前にマスキングテープを剥がすのですが、割りばしなどに巻き付けていくと、テープが垂れて養生していない所に付く、という事件を防げるはずなのですが、気をつけているのに、どこかに付いてしまいます。

そういったわけで、とても苦手なイメージのある作業なのですが、やらないわけにはいかないので、やっていきます。



先に失敗のイメージトレーニングをしていたのがよかったのでしょうか。比較的きれいに仕上がりました!!



コーナー部分に雑念の結果が出てしまっていますが、今までの失敗を考えると十分な仕上がりだと思います。

ここまでいけば、後は設置です。まずは裏の板に単管パイプと固定する用のクランプを取り付けます。



このクランプは、垂木止めクランプと言って、単管パイプと木の板を固定するためのクランプです。




この色だと目立つので、黒のラッカースプレーで塗装しています。

あと、板をとめる部分がこの幅だと広すぎるので、ジグソーを使って、切断しています。




ジグソーは木を直線に切るには、ずれが出てしまうので、丸ノコを使いたくなりますが、ブレードを変えることで、金属もプラスチックも切ることができるので、便利な道具です。



★設置してみた



実際に設置してみましたが、違和感もなくすっきりと収まりました。


この後解体予定ですが、新旧の看板です。

場所が変わるため、お客さんに認知してもらう間では、不便もあるかもしれませんが、母にも喜んでもらうことができました。

自分が作ることで、不具合が出たときにも、修理を担当できるため、親孝行DIYができたと思います。

喫茶店の看板を作ってみた 設置編

★看板を設置するための基礎を作る


次の工程に入っていきます。



板の組み上げもしていかなくてはいけないのですが、だいたいのサイズが分かったところで、看板設置の下準備に入っていこうと思います。

上の写真は、型枠です。

今回の看板は、実家の植栽スペースを使うことにしました。植栽スペースなら、周りの木がある程度風よけになるのと、コンクリートで足場を固めることで、風が強くても大丈夫だと考えました。



植栽スペースの端の角に設置したので、型枠も2面しか作っていません。

この単管パイプは、元々他の用途に使っていたものの、使わなくなって、家の裏側に放置されていた部品たちです。



パイプをコンクリートの中に埋めましたが、単管パイプは重いので、支えがないと固まるまでに、斜めになってしまうかもしれません。

そこで、使っていない単管パイプとクランプを使って、斜めにならないように固定ておきました。

こんなパイプです。前に使っていたときに、目立たないように黒く塗装していますが、元々はこんな感じでした。



植栽をあまり抜かずに、基礎の設置ができたので良かったです。

前回までで、看板を据え付けるための単管パイプの準備と、基礎の設置まで終了しています。

単管パイプは金属のパイプなのですが、規格が決まっているので、パイプ同士の組み合わせなどがしやすく、工事などで足場を組むときなどに使用されます。

コンクリートを型枠に流し込んで、1週間ほど放置すれば、パイプも全く動かなくなりました。



★看板本体の作業再開


そこで、続いて、看板本体の作業に入っていきます。



コンクリートの作業前に、看板の枠に溝を掘るところまで作業していました。この枠を組み立てていきます。



トリマーを使って掘った溝ですが、枠を組み合わせてみて、ずれがないことが確認されました。大雑把な作業しかできない自分にとって、ほっとする瞬間です。


溝を掘るには、木くずはたくさん出ますが、このトリマーが大活躍です。

このトリマーで掘った溝に休業日用の板と、雨水が入りこまないようにするための、ポリカーボネートの板が入ります。



ポリカーボネート板とは、石油化学製品の板です。プラスチックよりも対候性が高く、紫外線や雨などで劣化しにくいので、カーポートの屋根などにもよく使われています。


裏側は、休業日用の板が衝撃で外れてしまわないように、支えを入れているだけです。

多少雨がかかるかもしれませんが、量はたいしたことがなさそうなので、密閉していなければ、乾くだろうと考えました。