工房の壁に棚をつけてみた 構想編

★妻のお菓子工房の改善が続きます


これは、2018年1月のDIYです。


前回のDIYで、妻のお菓子作りの作業場の、作業台下に引き出し収納を作りました。

そうしたら、もう少し収納スペースを増やしたくなったようで、追加依頼が来ました。

DIYをするところがないか、探し回っているような状態だったので、喜んで引き受けました。

お菓子作りで使う、お酒などの瓶の置き場に困っているようです。



★瓶の収納方法について考える


いろんな収納方法があると思うのですが、キッチンなんかだと、コンロの下が引き出せるようになっていて、そこに瓶を立てておくと、そのまま取り出せて使えるんだと思います。

もちろん、コンロ下にそのまま入れておくと、瓶が倒れてしまうので、瓶が倒れないように工夫が必要だと思います。



これは、ワインの入っている木箱です。

多分それっぽく作っているもので、実物ではないと思うのですが、焼印などが入っていると、それっぽい雰囲気になって、おしゃれに見えます。

そこで妻に、ワイン木箱風の箱を作って、そこに入れるのはどうかと提案してみましたが、その箱を置くスペースがない、とのことでした。

確かにお菓子工房は狭く、そんなにたくさんのスペースはありません。

次に目を付けたのは、窓枠です。

DIYをされている方のブログなどを見ていると、窓枠に工夫して、インテリアなどを飾っている方もおられます。




ネット上では、思っていたようなものを見つけられなかったのですが、これはこれでありかなと思います。

例えば、木材で、窓枠の端から端まで窓枠を延長させるようにつけてしまえば、瓶なども落とさずに収納できそうです。

そこで、再度妻に提案してみたところ、予定していた窓枠だと、作業をしているときに、体がぶつかってしまい、瓶を落としそうなので嫌だ、ということでした・・・。

自分のスペースならば、思いついて即行動できるのですが、施主がいる場合には、施主の意向を探る必要があります。

しかも、散らかっているから、いろんなところの写真を撮らないようにと、念を押されているため、画像少なめ、文字多めの記事になってしまっています。

妻のお菓子工房に、瓶などの収納場所を作る過程をブログにするつもりが、妻から計画書にOKをもらうブログになっています・・・。

結局、ワイン木箱はスペースの問題で、NG
窓枠の延長は作業がしにくくなるので、NG
となりました。

その結果、表題の通り、棚をつけることになりました。

棚は、お菓子作りの作業台の上に取り付けようと思います。



★棚の素材をどうするか


自分のDIYだと、少ないお小遣いを、品物の見た目の良しあしの部分にかけるのが嫌なので、安いけどしっかりしたものを購入してアンティーク加工などをすることが多いです。

棚受けにもいろんな種類があり、好みによって選ぶものも全然違ってくると思います。




武骨な印象がします。使わないときには折りたためる上、荷重が80kgというのは魅力的ですね。




個人的には、こういうのも好きです。シンプルで機能的で。目立たないのもいいですね。




シンプルですが、アンティーク調といってもいいのでしょうか。鉄の溶接の感じが好きです。

などなど、棚受けだけでも様々なものがあります。

ただ、妻と相談すると、前に行ったホームセンターでいい棚受けを見つけたとのことなので、それを見に行くこととなりました。

引き出し収納を作ってみた 取っ手編

★取っ手で悩む


続いて、引き出しの取っ手をどうするか考えます。

普通に考えたら、ホームセンターかネットショッピングで、取っ手を購入すればいいと思います。




いろんな形で、材質も様々なものがあり、好みに合わせて選ぶことができます。

ただ、今回は、お金をかけずに、ということだったのです。

ここで、好みのものを選んで取っ手を買うと、引き出しが6つあるだけに、6倍のお金がかかってしまいます。

そこで、取っ手も自作してみることにしました。

それでは、引き出しの取っ手をDIYしていきます。



★庭の木を使った取っ手


まずは、材料ですが、庭に植えているオリーブの木を使おうと思います。



オリーブは、地中海地方でよく植えられている植物で、実からオイルが取れることで有名です。

日本でも良く成長するので、庭木として植えられていることが多いです。

葉っぱに特徴があり、おしゃれな木だと思います。

我が家にも2本植えられているのですが、毎年とても成長して、剪定が大変でもあります。

春先に剪定するのですが、木1本分くらい切ったんじゃないかというくらいに剪定枝が出てきます。細いものは処分するのですが、太めの物は、家の裏で乾燥させて、DIYに使ったり、薪にしたりしています。

 オリーブの剪定枝でスプーンを作ってみた

今回も、この剪定枝を使って、取っ手を作ってみたいと思います。



まず、剪定枝の中で、そこそこ太いものに、2か所、ドリルで穴を掘ります。

枝の半分くらいまで掘りました。



そこに別の剪定枝を突っ込みます。

木工用接着剤をつけて、コーススレッドでも留めておきます。



あんまりかっこうよくないのですが、グラグラしたり、取れてしまうよりは、いいと思います。



こんな感じです。

握って引き出しやすいように、手の当たる部分には節や枝を切った部分がいかないように木をつけました。

取っ手自体の形ができたので、取り付けるための工夫をしていきます。

取っ手の足がそろっていないと、板に取り付けたときに、ぐらぐらしそうなので、足をそろえるためにスライド丸ノコでカットしました。



スライド丸ノコと手の距離が近くて恐ろしい工程でしたが、板にまっすぐつくように、揃えてカットします。

丸ノコやのこぎりでやると、微妙にそろわない気がしたので、固定するのが怖かったですが、スライド丸ノコを使用しました。



きれいにそろったと思います。

これを、手前側の板に固定していきます。



天然の木なので、歪みもありますが、これも味だと言い聞かせて進んでいきます。



★本体の塗装



本体も塗装します。

作業台の下に入るので、見えない部分はさぼって、見える部分をきれいに仕上げます。



手前側が唯一の見える部分です。そこだけ2度塗りで、あとは1度塗りです。



★設置してみる




ピッタリサイズに作りすぎて、入れるのに苦労しましたが、ちゃんと入ったし、引き出しもうまく引き出せました。



作業しながらでも、必要なものを取り出せて、使い勝手はいいようです。

端材活用DIYでしたが、見栄えもそれなりになったし、喜んでもらえたので、よかったです。

引き出し収納を作ってみた 本体編

★製作スタート


ベニヤ板や合板は、買うときにはサブロクといわれるサイズの物を購入します。

サブロクとは、三尺×六尺ということで、今の長さに換算すると、910mm×1820mmほどになります。

必要なサイズが、もう少し小さくても、そのサイズに合わせたベニヤ板や合板はないので、サブロクで買い、余った分はある程度ストックされることになります。

もちろん大きなものを作るので、端材だけでは足りないので、必要な分は購入しますが、小さな部品などは、端材で作っていきます。



これは、引き出しの側面の板です。



★丸ノコ定規の活用


この長さだとスライド丸ノコは使えないので、できればホームセンターで板を買って、ついでにカットまでお願いしたいのですが、端材はそうはいきません。

そこで、丸ノコ用の定規をつくり、これを使ってカットしていきます。


市販の物でも、こういう定規があり、角度も調節しながら正確にカットできます。

ただ、ネット上でいろいろな情報を見ていると、市販の物を買わなくても、端材を使って、丸ノコのガイドを作ることはできるようです。

以前にブログでも紹介したように思いますが、画像も出てきたので、改めて紹介させていただきます。


これが、そのガイドです。

作り方は、薄いベニヤ板に少し厚めのベニヤ板を貼り付けます。木工用の接着剤を薄く伸ばして塗って、1日も置いておけば、がっちりくっつきます。

作ってすぐ使いたかったので、左端に角材を当てて、そこにコーススレッドを打って、強制的に固定しています。

厚いベニヤ板の端は、ガタガタしていてはいけないので、買った時の外側を使うか、しっかりきれいにカットした断面を使うようにします。

固定できたあとで、厚いベニヤ板に丸ノコを当てて、薄いベニヤ板をカットすれば、下の図のような状態になります。


薄いベニヤ板の端が、丸ノコの刃が通る位置になるため、薄いベニヤ板を、切りたい部分に合わせれば、きれいにカットできるようになります。

端材を丸ノコでカットしないといけない所は、このガイドを使ってカットしました。

丸ノコガイドを使って、端材の切り出しが終わりました。



★塗装作業


カットした板のうち、外から見える部分には、先にペンキを塗っておきます。

大きな引き出しになるので、後で塗ろうとすれば、せまい作業小屋の中は大混乱になりそうなので、小さな部品のうちに塗装を終えておきます。



引き出しとして使うので、2度塗りでていねいに仕上げました。見える部分だけなので、そんなに量は多くありません。


油性の方がいいという話も聞くのですが、刷毛の後片付けや、体に付いたときの処理などを考えると、水性が便利です。



★引き出しの作成



引き出しを作っていきます。

意識したのは、出し入れをスムーズにすることと、重いものを入れてもたわまないように、底の板を厚めにしておくことです。

厚めといっても、20mmや30mmではなく、12mmほどです。市販の引き出しなどは、5mmほどの板が入っていることが多いので、それよりは厚くしておきました。


側面の板と、奥側の板は、図のように固定しました。

側面の板は引き出し本体の側面の板と当たっているので、裏側の板の端がそこに当たることで、摩擦が大きくなるような気がしたので、裏側の板は側面に当たらないようにしました。

固定のためのコーススレッドも、少し奥まで打ち込んで、表面にコーススレッドが出ないように意識しました。


妻から、浅い引き出しと深い引き出しが必要だと要望があったので、深い引き出しも作っていますが、作り方はいっしょです。

固定の仕方を失敗して、手前と奥でサイズにずれがあると、うまく引き出せなくなってしまうので、サイズの調整には時間をかけました。

引き出しの外枠も、ただベニヤ板を固定するだけなので、スムーズに完了しました。

まだ手前の板はつけていませんが、一度外枠の中に引き出しを入れてみます。



作業中の画像を撮れていなかったのですが、引き出しを滑らせるレールなどは取り付けず、ベニヤ板を枠に固定して、その上に載せています。

レールがあった方が、滑りもいいし、ずれたりもしにくいと思うのですが、できるだけお金はかけずに、という指令がありました。

また、スライドレールを使って引き出しを作った経験がないため自信が無くて、というのもあります。

ちゃんとしたものを買えば、最後まで引き出しを引き出せて、使いやすくなるようです。

今回の引き出しは、両側に5mmずつ隙間を空けており、そこまできっちり作っていないので、簡易なストッパーでガタガタせずにスムーズに引き出せています。