実家の質素なテレビ台を作ってみた

★実家のテレビが壊れた


実家の寝室のテレビが壊れたと連絡がありました。両親は電化製品には疎いので、電化製品に不調があると、呼ばれることが多いです。

実家に行って、テレビの電源を点けてみると、音声は出ているのですが、画面が映りません。

呼ばれたら、拒否はせずに見に行くものの、映らないテレビ画面を元通りにする技術なんて持ち合わせていないので、修理に出すか買い替えがいいんじゃないかと提案しました。

母親はしばらく悩んでいたのですが、そもそもそのテレビも、かなり長い年月使っていたようです。

修理に出せば結構なお金を取られる、という経験則から、新しいテレビを購入することとなりました。

一緒に電気屋さんに行って、寝室に合うようなサイズのテレビと録画用のハードディスクを購入して、戻ってきて、配線と初期設定まで済ませて帰ろうとすると、

母親が、「前より小さくなって、床置きだと見にくい」と言い出しました。

面倒だったので、テレビ台を買うように勧めたのですが、「もったいないから作って。」と言われてしまいました。

「じゃあ大きいテレビを買えばいいのに。

面倒くさいからいやだ」と、言いたいところだったのですが、普段あまり、親孝行もできていなかったので、端材で小さなテレビ台を作ることにしました。

母親の要望では、小さくていいし、シンプルでいいから、台の部分に、水筒とリモコンとハードディスクは置けるようにしてほしい、とのことでした。

母親は寝るときに、枕元に水筒を置いておき、夜中に水を飲むらしいのです。

「どうせ枕元に置いて寝るねんから、いらん!!」と思ったのですが、せっかく作るなら、多少自分の創意工夫ができる部分も欲しかったので、了承して帰宅しました。



★テレビ台の形状に悩む


テレビ台のイメージが全然わかないので、いろいろと調べてみました。




一般的なイメージのテレビ台はこんな感じです。ただ、寝室用の小さなテレビを、幅180cmの台の上に置けば、貧相になること間違いなしです。

壁掛け風にできるようです。見た目もおしゃれでいいなとおもったのですが、寝室で横になって観るには、高すぎますね。

確かに先ほどの物より低いですが、これでも寝て観るには高いように感じます。

テレビ台 シンプル と入力して検索してみると、こんなものが出てきました。

こちらで勝手に決めるのも良くないかなと思い、こんな感じであれば、母親はどう思うのか、聞いてみようと考え、画像をみてもらうことにしました。

いい感じのテレビ台を見つけ、こんな感じに作ろうと思うと、母親に見せに行きました。


すると、「こんなに凝ったやつじゃなくていいから、もっとシンプルにして!!ただの四角い枠だけでいいねん。」

と言い出しました・・・。創作意欲もあったもんじゃありません。でも施主の意向は大切にしたいので、四角い枠を作成することに決めて帰宅しました。



★パーティクルボードを使って作る


早速、今までに作った物の端材を漁ると、ちょうどいい大きさのパーティクルボードが出てきました。

パーティクルボードは、木片を接着剤で固めた板です。同じような大きさの杉板やパイン集成材と比べると、重みがあり、がっしりとしています。

屋外で使うと、雨が染み込んで、接着剤が溶けてしまい、大変なことになってしまうかもしれませんが、テレビ台は室内でしか使わないので、これで大丈夫だと思います。

サイズも迷ったのですが、テレビ台でサイズを合わせるならば、テレビの幅か、土台の幅のどちらかだと思います。


少し悩みましたが、置きたいものは、水筒とリモコンとハードディスクだけだし、できるだけシンプルに、と言われているので、土台の幅で作ることにしました。

土台だと、若干小さく見えるかな、と思ったのですが、これまでの母親とのやり取りで、「もう何でもいいや・・・。」と思ってしまっているので、シンプル重視でいきます。

シンプルに、シンプルに・・・、それだけを考えながら、作業を進めます。

まずは、パーティクルボードをカットします。




★丸ノコの味方 丸ノコ定規


大きくて硬いので、取り回しに苦労しますが、丸ノコでカットしようと思います。丸ノコで直線をカットするときには、丸ノコ定規があると便利です。


板の上に乗っているものが、丸ノコ定規です。作り方は、とっても簡単で、薄い板2枚を用意して、幅のある板の上に、幅の狭い板を載せて、木工用接着剤などで固定します。

ネジを使うには、板が薄いので、接着剤の方がいいかと思います。あと、狭い方の板は、端が直線になっていないといけません。

接着するまでしっかり待ってから次の作業をしましょう。

しっかりくっついたら、狭い方の板の直線になっている部分に、丸ノコのベース部分の端を当てて、下に敷いている薄い方の板をカットしていきます。

気をつけることは、上の板の端部と、丸ノコのベース部分の端部が当たった状態のままで、カットすることです。

カットが終われば丸ノコ定規の完成です。先ほどカットした部分は、丸ノコの刃の部分なので、切りたいところに、その部分を合わせて、カットすれば、きれいな直線にカットできます。

この道具を使うようになってから、丸ノコでの作業が好きになりました。それくらいにきれいにカットできます。実際にカットしているときの様子です。


高い方の板に、丸ノコのベースの端を当てつつ、刃は、下の板の端に沿って切れていきます。

丸ノコ定規を使って、パーティクルボードをカットしていきます。

直線にカットするだけなので、大した作業ではありません。端材がもったいない残り方をしないように、縦の長さや横の長さを工夫してカットするくらいです。


枠を作るための4枚の板を切り出すことができました。次に、この板を貼り合わせていきます。





直角に合わせて、固定していくときに大活躍するクランプです。一生懸命に手で角を合わせて、ネジを打っていたころとくらべて、正確に直角を出すことができるようになりました。



実際に作業しているところです。微調整は必要ですが、最初にしっかり調整しておけば、ピッタリ固定することができます。



きれいな箱型ができあがりました。ネジを打つときに考えていることですが、できるだけ荷重がかかる方向にネジを打つようにしています。



大した違いはないかもしれませんが、上から力がかかったときに、ネジが横向きだと、ずれやすくなってしまいます。



塗装は、いつも通りのミルキーホワイトです。白はきれいに見えるし、シンプルに仕上がるので好きです。



★仕上げにエイジング加工


ここで、最後の抵抗をします。「シンプルに!!」と言われていたので、このまま納品すればよかったのですが、何か工夫をしたいと思ったので、エイジング加工をしておきます。



我が家用にテレビ台を作ったときにも感じたのですが、パーティクルボードは、エイジング加工に向いた木材だと思います。やすり掛けすると、けっこういい感じに塗装がはがれてくれます。



こんな感じです。本気でやるなら、下地にペンキを塗っておいたり、木材保護塗料を塗っておいてもいいと思います。



完成したので、設置しました。ハードディスクと水筒がしっかり入りました。今はリモコンは入っていませんが、入るスペースも十分にあります。

なんで、角が剥げているのか、聞かれたので、そういうおしゃれだと答えておきました。

バランスが悪い感じもしますが、一応これで完成です。

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