両面時計をつくってみた 製作編②

★枠を作る


文字盤が完成し、どんな枠にするのか構想が固まったので、作業を進めていきます。



針葉樹合板の端材を用意しました。

これで枠の側面部分を組みます。

針葉樹合板は、針葉樹を薄くスライスしたものを何層も貼り合わせた合板です。


木目が特徴的なので、木目を生かした作品を作るときには面白いです。

普通の合板と比べて、針葉樹を使っているので、耐久性はその分低いかもしれません。


カットした枠用の板を、箱型に組んでいきます。

直角に組み合わせたいときには、写真のようにコーナークランプを使います。

コーナークランプに板を挟んで、角がきっちり合うように調整すれば、ドライバーを使っているときでも、少しずつずれていってしまったりしないので、きれいに直角になります。



きれいに組みあがりました。この中に時計が入ります。



枠に合うように、3mmほどの厚さのベニヤ板をカットして、真ん中を丸くくりぬいてみました。

直線カットは、スライド丸ノコに頼るときれいな一直線になるのですが、円形は難しいですね。



時計の大きさとはピッタリだったのですが、結局このまま取り付けてしまうと、間の抜けた時計になってしまいます。


★時計と枠をどう固定するか


画像がないため、分かりにくいかもしれませんが、穴を開けたベニヤ板に裏側から時計をあてがって、ネジ穴で固定する方法でいこうと思うのですが、



このネジ穴に裏からねじを打つと、ネジが飛び出してしまうし、ガラスがぐらぐらしてしまうのです。

もう一度方法を考えないといけなくなってしまいました・・・。

薄いベニヤ板では、うまく時計を固定できませんでした・・・。


そこで、別の方法を考えました。



★却下されたはずの元々の枠を使う




あんなに見た目が・・・、と言っていた枠を使うことにします。ただ、この色では使いたくないので、塗装することにしました。

プラスチックに塗装するなら、ラッカースプレーの方がよくくっつくように思います。



枠を目立たせたくないので、つや消しの黒にしました。

枠を取り付ければ、ガラスも動かなくなるし、ネジもしっかり打ち込めます。

ついでに、薄いベニヤ板をやめて、杉板を使うことにしました。



先に枠に固定しています。その後、時計本体外周と、枠の外周を書き写しておきました。

カットするのは、時計本体の枠です。


板が分厚くなった分、ジグソーの扱いが難しくなってしまい、さっきよりガタガタです・・・。

切り抜いたところの外側を、ガラスの厚み分くらい、彫刻刀で削っています。

これで、ガラスをはめても、枠が板から浮き上がらないはずです。

時計をはめ込むための穴をくり抜きました。



ベニヤ板だと、これくらいの大きさの板を用意するのは簡単なのですが、杉板でこの大きさとなると、値段も高くなるので、今回は杉の未乾燥材を利用しました。

詳しく調べたわけではないので、憶測も含まれるかもしれませんが、未乾燥ということは、伐採した木材を保管しておく必要がなくて、そのままスライスしたものだと思われます。

そうすれば、機械を使っての乾燥も必要ないし、長期保管する場所も必要ありません。

しかも10cmほどの幅だと、間伐材なども利用できるのではないかと思います。

そうなれば、人件費などを省くことができるので、安い値段で販売することができるのだと思います。

2mほどの長さで、厚みが1cm、幅が10cmほどの板を100円前後で購入できれば、大きな節約になります。

ただ、未乾燥のため、反りやねじれが発生することも多いので、屋内で使う家具や道具には向かないかもしれません。



アップで見ると、かなり雑な仕上がりになっています・・・。

ただ、この上に時計の枠が付きます。


この枠を黒く塗装したものを、上からかぶせれば、カットのへたくそさはある程度隠すことができるので、そのまま進めます。




どうでしょう?

先ほどの失態を全て包み込んで隠してくれる枠の偉大さ・・・。

枠はかっこ悪いから使いませんなんて言っていましたが、ここまで捨てずに取っておいて本当に良かったです。

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